私の父方の祖父は、洋服の仕立て屋さんでした。
地域の洋服店として学校の制服やスーツのオーダーを受けて作っていたようです。
ソーイングにハマってから、事あるごとに祖父のことを思い出します。
それは、祖父の仕事の丁寧さについて。
我が家には、祖父が亡くなってから形見分けとしてもらってきた祖父のスラックスがあります。
私も履けるかも? と、なんとなしにもらってきたものですが、よく見たら本当に縫製が美しくて。
これは私が目指しても、できるようなレベルではないのです。
ボタンや裏地のセレクトも素敵です。
高校で弓道部に入って自分の弓を買ったとき、「弓巻き」という弓をしまうものを祖父に作ってもらいました。ほかの誰ともカブりたくないから、という理由で生地を選んで祖父に送ってお願いしたのですが、今思えば何というむちゃぶりでしょう!
それでも数日後、祖父は素敵な弓巻きを作って送ってくれました。
もし今祖父が生きていたら、ソーイングの技やコツをたくさん教えてもらえるのにな、とも思います。
残念ながらそれは叶いませんが、改めて手元にある作品を見ているといろんなことを教えてくれます。
今年は祖父の13回忌だそうです。
私のソーイング生活をどんな顔して見守ってくれてるかな。